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コンピュータのセキュリティ対策をしなければいけない立場に、私はいる。
そこで、問題となるのが、Normalcy Bias (正常化の偏見)という人間の特性である。
いくら、危険性を説いたところで、人間はなぜか「自分だけは大丈夫」と考え、
せっかく緻密につくられたセキュリティを台無しにしてしまう。
パスワードを人の目につくことに付箋ではりつけていたり、
重要な情報がはいったコンピュータを外にもちだしたり、
ログインしたままその場を離れたり、
その例をあげたら、きりがない。
人間は、自分が考えていなかった危険を教えられても、危険察知に関しては鈍感なのである。
人間は、確率の低いメリットと確率の高いデメリットがあれば、
確率が低いはずのメリットのほうが想像しやすい。
宝くじは、確率が低いとわかっていても、
宝くじにあたったらどうしよう、こうしようということを想像する。
しかし、交通事故の確率が高いことはわかっていても、
車に轢かれたら、人を轢いてしまったらを具体的に想像する人は少ない。
これが、Normalcy Bias である。
この 、Normalcy Bias である「自分だけは大丈夫」という考え方をする人は、
自分で判断した結果うまくいったことがある成功者(勝ち組)に多い。
この人たちの根拠は、その問題に対する根拠ではなく、自分自身に対する自信が根拠になっている。
「この私が判断したんだから」的な理由が根拠である。
だから、もう説得の余地はない。根拠は論理性ではなく、自信なのだから。
「たけしの家庭の医学」という番組がある。
健康に関する危険をあおる番組であるが、高視聴率を維持している。
これは、実際に社会にでていない、自分で判断を迫られない立場の主婦だから、
すなおに危険を伝える内容に耳を貸すことができるのだろう。
この、Normalcy Bias があるかぎり、「男女間の友情はない」という意見は受け入れてもらえない。
交通事故よりも確率が高い、”男が狼に変わる”可能性を理解しようとしない女性が減らないのは、
そういう理由だと理解できる。
子供手当てや普天間基地移転などきれいごとばかり訴えた民主党が、
経済の危機を訴えた自民党に勝った理由もわかる。
人間は、メリットに弱い。デメリットは考えたくない。
しかも自信があると、デメリットは考えない傾向がある。
民主党なんかを選んだ日本人のレベルなんだから、
「男女間の友情はない」ことなんて理解できないのだろう。
でも、私は負けるつもりはない。
汚らしい考え方をする男がいる限り、
理解しようとしない女性がいる限り、
戦い続けようと思う。